iPhoneなどのスマートフォンで撮影された動画では、端末側の自動制御や撮影環境、処理状況などの影響により、編集時に追加の確認・調整が必要となる場合があります。
代表的なものとして、以下のような状態があります。
・可変フレームレート(VFR)
・フレーム間隔の乱れやコマ落ち
・同一フレームの重複
・極端なモーションブラー(残像・動体ブレ)
これらは通常の再生ではほとんど問題がない場合でも、モザイク処理のように対象物をフレーム単位で追従させる編集では、モザイク位置のズレや追従精度の低下につながることがあります。
そのため当方では、スマートフォン等で撮影された素材について、編集前に素材の状態を確認し、必要に応じてフレームレートの変換や追加の補正作業を行っています。
スマートフォン撮影素材に関する料金について
スマートフォン等で撮影された素材について、VFRへの対応や素材の状態によって追加作業が必要となる場合は、以下の料金が発生します。
料金の内訳
■ CFR変換作業
VFR素材を編集に適した固定フレームレート(CFR)へ変換する作業です。
動画の総再生時間 × 150円/分
※ご支給いただいた素材がすでにCFRとなっており、当方で変換作業を行う必要がない場合は、CFR変換料金は発生しません。
■ 追加編集料金
コマ落ちやフレームの重複、極端なモーションブラーなどにより、通常よりもフレーム単位での確認・補正作業が必要となる場合に適用します。
通常編集単価の1.5倍
なお、ご支給いただいたファイル自体がCFRとなっている場合でも、元の撮影素材がVFRであった場合には追加編集料金の対象となることがあります。
たとえば、スマートフォンで撮影したVFR素材を一度別の編集ソフト等で読み込み、CFRとして書き出した場合、ファイル上のフレームレートは固定されていても、変換時に生成された同一フレームの重複や、撮影時に生じたフレーム間隔の乱れなどが映像内に残っている場合があります。
このような素材では、通常のCFR撮影素材と比較してモザイクの追従にズレが発生しやすく、フレーム単位での追加確認・補正が必要となることがあります。
そのため、追加編集料金については現在のファイルがVFRかCFRかだけではなく、実際の映像の状態と必要となる編集工程をもとに判断します。
一方で、スマートフォンで撮影されたことやVFR由来の素材であることだけを理由に、一律で追加編集料金を適用するものではありません。
素材を確認した結果、通常の編集工程で問題なく対応できる場合は、追加編集料金は発生しません。
なぜ追加調整が必要になるのか
VFR(可変フレームレート)について
VFR(Variable Frame Rate)とは、動画のフレームレートが常に一定ではなく、撮影中の状況に応じてフレームの記録間隔が変化する方式です。
iPhoneをはじめとするスマートフォンでは、撮影環境や端末の処理状況などによって、撮影者が特に設定していなくてもVFRで記録される場合があります。
VFR素材は一般的な動画プレーヤーでの再生には問題がない場合が多い一方、編集ソフトや編集方法によっては、フレーム単位の位置関係が安定せず、映像と音声の同期やモザイクの追従位置などに影響が出ることがあります。
そのため当方では、VFR素材については原則として、編集前に固定フレームレート(CFR)へ変換したうえで編集を行います。
コマ落ち・フレームの重複について
スマートフォンでの撮影では、端末への処理負荷や発熱、撮影環境などの影響によって、フレームの記録間隔が不均一になったり、一部の動きが欠けたような状態になったりすることがあります。
また、VFR素材をCFRへ変換する際には、一定のフレームレートと時間軸を維持するため、素材の状態によっては同一フレームが連続して配置される場合があります。
このような区間では、映像上では一時的に動きが止まったように見える一方、編集上の時間軸は進み続けます。
そのため、通常どおりモザイクを追従させた場合、「映像上の対象物は止まっているのに、モザイクだけが先に移動してしまう」といったズレが発生することがあります。
このような箇所については、フレーム単位で映像を確認しながらモザイク位置を手動で補正する必要があるため、通常の素材と比較して編集工程が増加します。
極端なモーションブラーについて
スマートフォンでの撮影では、暗所撮影や端末側の自動露出制御によってシャッタースピードが遅くなった場合や、被写体・カメラが激しく動いた場合などに、、被写体やカメラの激しい動きなどによって、強いモーションブラー(残像・動体ブレ)が発生する場合があります。
特に対象物が高速で移動している場面では、本来の対象位置から大きく伸びるように残像が発生することがあります。
モザイク編集では、実際の対象物だけではなく、映像上に写っている残像部分についても適切に処理する必要があります。
そのため、モーションブラーが強い素材では、通常のモザイク範囲では十分に覆えない場合があり、残像によって広がった範囲まで確認しながら、フレームごとにモザイクの位置や大きさを調整する作業が必要となります。
なお、一般的な撮影で発生する軽微なモーションブラーについては、通常の編集工程の範囲内で対応します。
あくまで、通常の処理では対応できないほど強いモーションブラーが発生しており、追加の確認・補正作業が必要となる場合のみ、追加編集料金の対象となります。
スマートフォン撮影=必ず追加料金が発生するわけではありません
スマートフォンで撮影された動画であっても、すべての素材に問題が発生するわけではありません。
VFRで記録されていない素材や、フレームの乱れ・モーションブラー等が軽微で、通常の編集工程で問題なく対応できる素材もあります。
そのため当方では、「スマートフォンで撮影された素材だから」という理由だけで一律に追加編集料金を適用することはありません。
素材の状態を確認し、
・CFR変換が必要か
・フレームの乱れや重複が発生しているか
・モーションブラーが通常の範囲を超えているか
・通常より大幅な手動補正が必要か
などを確認したうえで判断いたします。
撮影時の対策について
これらの問題をできるだけ避けたい場合は、固定フレームレートで安定して記録できる撮影機材を使用することが最も確実です。
専用の動画撮影用カメラでは、撮影時点からフレームレートを一定に保って記録できる機種が多く、スマートフォン撮影で発生しやすいフレームレートの変動や処理上の問題を軽減できます。
また、スマートフォンを使用する場合でも、十分な明るさを確保し、端末への負荷や発熱を抑えた状態で撮影することで、極端なモーションブラーやフレームの乱れが発生する可能性を抑えられる場合があります。
撮影環境や撮影機材についても、必要に応じてご検討ください。
